<   2011年 02月 ( 16 )   > この月の画像一覧

岡本太郎記念館での違和感とテレカの話
親愛なるアッティクスへ

e0027240_1994924.jpg先週からちらほらとご報告申し上げておりましたように、先週末、訳あって、ちと、東京へ行っておりました。
まあ、何をしに行ったかというのは話せば長くなるのですが、要はおかず三品だけのご飯無し・・・みたいなところだったでしょうか。

で、日曜、胃に鉛を仕込んだような状態でジュサブロー館へ行き、とりあえず、日本橋まで歩いていたら、東京マラソン(←)・・・やってました。
友人も出ているはずなので、ちらりと・・・。

ちなみに、私は、マラソンにはあまり興味はなかったのですが。

e0027240_19195175.jpgで、ここから地下鉄に乗って、表参道へ行き、岡本太郎記念館(←)へ行ってきました。
なぜ、私のような芸術になど理解がない者がここに行ったかというと、今、ちょうど、昭和45年(1970年)の大阪万博の象徴とも言うべき、太陽の塔内部復元されている・・・と聞いたからです。

まあ、そちらの方はあまり小さすぎて、少し、期待はずれ・・・というか、現物とは周囲の色も違うし・・・。
現物はもっと、真っ赤(なライトアップ?)でしたよ。

趣味悪い・・・までに。
でも、それがあの人の芸術なんだと思うんですよね。
見た人に「何だこれは!」と思わせるほどの・・・。

e0027240_19242457.jpg芸術など門外漢も甚だしい私にも、この点では、少し印象に残っていることがあります。
昔、NTT(電電公社)テレフォンカード・・・、通称、テレカ(古い!死語ですね・・・(笑)。)を最初に発売したとき、担当者はそのデザインを岡本太郎で行こうと思い、社内に打ち出したところ、もの凄い反対を受けた・・・と。
曰く、「最初なんだから、もっと、人に好まれる美しい風景写真や動物写真などで・・・」と。
(←ある意味、こちらも悪趣味でしょうか(笑)。)

それでも、その担当者氏は、強硬に岡本作品で行くと主張して押し切ったそうですが、確かに、私も最初見たときは、「何で?」と思いましたよ。
でも、このときの担当者氏が言ったのが「最初は是非、普及させるためにも、できるだけ、印象に残る岡本さんの絵でと思った」・・・と。
その意味では、本当に、悪趣味でも人に心和ませる物で無くても、目的は達したと思いますね。
                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-28 20:05 | 文学芸術 | Trackback | Comments(4)

今、ジュサブロー館なう
親愛なるアッティクスへ

e0027240_10461650.jpg人形師、辻村寿三郎さんの記念館です。
人形町にあるというのは選んでここにされたということなんでしょうね。
(たまたま、ちょうど、泊まったホテルが人形町でした。)
我々の世代は、「新八犬伝」にはまった世代ですからね。
思い入れがありましたので、行ってみました。
ご本人が普通にいらっしゃったのにはかなり、びっくりしました(笑)。
「我々の世代は八犬伝世代ですから」と申し上げたところ、八犬伝の物は今、群馬の方で展示会に貸し出していると言うことで「今は無い」ということでしたが、当時からすでに、修理しながら使っていたそうで、今は、10体くらいしかもう、残ってないんだそうです。

                                         平太独白
by heitaroh | 2011-02-27 10:46 | 文学芸術 | Trackback | Comments(0)

今、銀座なう
親愛なるアッティクスへ

e0027240_21505657.jpg多分、かなり、酩酊・・・。

                                         平太独白
by heitaroh | 2011-02-25 21:50 | その他 | Trackback | Comments(2)

民主党会派離脱騒動と捕鯨中止への過激な意見のストレス
親愛なるアッティクスへ

民主党小沢一郎元代表に近い議員16人による会派離脱騒動に伴い、党内には2011年度予算関連法案成立と引き換えに首相退陣を求める動きがあることに対し、菅 直人首相は、「どんな嵐が来ようが頑張る」と述べ、政権維持への決意を強調した・・・という報道を耳にしました。
一方で、昨日、首相と会談した法相は、「解散しようとかそういう話はない。ただ、首相の一番の武器は解散だ。自ら手を縛るような必要はない」とも語った・・・と。

もう、何とも、ため息しか出ない話ですね。
比例代表制の弊害、ここに極まるって感じでしょうか。
この問題は以前も申し上げましたように、菅首相は、四の五の言う輩に対しては、次の選挙で公認しない・・・ということを表明し、その上で、解散も辞さないという構えを見せればそれで事足りるんですよ。
現実に、今回の造反議員だって、すべて、比例で当選した人たちばかりなわけで・・・。
こういう、「党が大勝した結果、そこに名前を連ねていた人たちが議員になった」・・・というのが少なくない数を占めてしまうというのは、やはり、問題ですよ。
かつての自民党政権でもそうでしたが、彼らは自らに選挙区がないから、選挙に勝てる「顔」を欲しがり、結果、「この総理では選挙に勝てない」と言う声があがると、退陣に追い込まれる・・・という。

そう考えれば、管総理の一番、最悪の選択肢は内閣総辞職ですよ。
だって、誰がやるにしても、またもや、短命内閣が出来るだけでしょ。
(これも以前から申し上げていることですが、総理がコロコロ変わるというのは政策の継続性という点で目に見える以上に弊害が大きいんですよ。つまり、その間、外国との交渉を初めとする政治全般がストップするということもながら、「変わるかもしれない」と官僚が思うことで、すべての政策が実行されにくくなる・・・ということがあるからです。)
であれば、解散と公認をちらつかせながら党運営をし、それで行き詰まるなら解散・・・というのが菅さんが採るべき道でしょう。

ついでに言うと、反捕鯨団体過激な妨害行為により、中止に追い込まれた日本の調査捕鯨ですが、こんなもん、日本が捕鯨しなければ良いだけのことで、中国などに捕鯨してもらって、それを高値で買えば良いんですよ。
日本だから、ああやって、どれほどなぶられても手も足も出せないのでしょうが、中国などはおとなしくやられっぱなしにならないでしょう。
中国にしてみれば、尖閣沖などで操業するよりもはるかに金になるし、日本人の溜飲も下がり、日中友好に貢献、さらに、彼らなら絶滅などということを考えて操業しないでしょうから、結果的に、反捕鯨団体も「やっぱり、日本で調査捕鯨してください」とお願いしてくる・・・という良いことづくめですよ。
半ば、冗談みたいな話ですが、私がもっとも危惧するのは、「北朝鮮を持っているから上げ膳据え膳でやってもらえるのに日本は・・・」という議論が浮上してくることです。
・・・でも、やはり、こういう過激な意見を吐く辺り、私も最近、相当にストレスが溜まっている証拠でしょうか。
                                         平太独白
by heitaroh | 2011-02-21 08:06 | 政治 | Trackback | Comments(0)

「容疑者 室井慎次」に見る冤罪と治安のバランス
以前、「容疑者 室井慎次」という映画がありましたよね。
警察幹部である主人公が警察内部権力闘争に巻き込まれ、容疑者として拘束されてしまうことから物語が展開する内容でしたが、この中で柳葉敏郎さん演じる主人公の室井警視正は自らを訴えた八嶋智人さん演じるやり手弁護士から捜査の行きすぎを指摘されたことに対し、「あなたは捜査の現場がわかっていない」というようなことをシーンがありました。

まあ、この弁護士自体、その後の捜査に対しても、一々、法を盾に功名に捜査を妨害するということをやるなど、少々、問題がある人として描かれていたのですが、(「真実では金にならない」「法は人を守るんじゃない。法は人を縛るんだ」などというのは現実に有り得る話だと思います。人伝てですが、私も現実にこういう内容のことを聞いたことがありますので。)でも、これは、「現場がやりやすい捜査」というのは「現場に都合の良い捜査」ということになってしまうこともこれまた、十分に考えられるのではないでしょうか。

e0027240_18535165.jpg確かに、捜査や逮捕の現場で、一々、法を盾に監視、妨害されては警察も、捜査も取り締まりもできないでしょうし、それは治安の悪化という形で、ダイレクトに我々の生活への脅威となって跳ね返ってくるわけで、それはそれで大いに困る事態となるわけですよね。

でも、かといって、それらの法律よりも捜査が優先する・・・ということになってしまっては、これまた、市民としてはとても歓迎できない話で、この点を端的に表したのが江戸時代の捜査制度でしょう。

当時は捜査の現場にならず者同士のネットワークを導入していたことはよく知られていますよね。
いわゆる、「十手持ち」「岡っ引き」などと呼ばれる人たちですが、この政策は「御上」というものが如何に下々の生活になど関心がないかということを如実に表しているものだったでしょう。
まあ、それはそれで今で言うところのマスコミ受けするような「大泥棒」などの逮捕には一定の効果はあったのかも知れませんが、でも、一見すると治安は保たれているように見え、発案者の株は上がったとしても、彼らがちゃんと警察の仕事をする保証があるのかと言われれば、あまりに無責任な施策だったでしょう。

なぜなら、これら、捜査の現場をとり仕切っていたならず者たちは、逮捕すれば褒美をもらえる制度になっていたことから、事件が起これば、誰でも良いから捕まえて、拷問して、自白させれば良いということになり、少なからぬ冤罪被害者を生んでいたというからです。
この事態を改善したのが、あの、名奉行・大岡越前こと、大岡忠相だったそうですが、それでも、そこにいくまでに無実の罪で死んでいったであろう者たちが少なからずいたことを考えれば、如何に封建王朝というものが優しくない存在だったかということがわかると思います。
そう考えれば、治安とその行きすぎに歯止めを掛ける法と、そこは上手くバランスを取って欲しいものですね。
                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-19 18:58 | 社会全般 | Trackback | Comments(0)

「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」見ました。
親愛なるアッティクスへ

映画「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」を見ました。

e0027240_1164497.jpg

先日も、昭和27年公開山本薩夫監督作品「真空地帯」について述べた際に、「もう、日本は太平洋戦争を舞台にした映画は作るべきではない」と申し上げたばかりですが、やはり、今回のこれもその域を出ていないな・・・という観を強くしました。
で、まず、思ったのが、皆、良い人ばかりで悪人が一人もいないんですよ。
まあ、この映画は史実に基づいているということでしたが、それでも、日本側もアメリカ側も皆、良い人ばかり・・・というのも、ちと、あり得ないでしょう。
先日の新聞にも、当時、疎開先の子どもに親が送ってきた豆を没収して、密かに自分がそれを食らう教師の話なども出てましたが、疎開先でもそういう状況ですから、ましてや、絶望的な戦場であれば、「真空地帯」での古参兵たちの新兵イジメなどの狂気を見るまでもなく、誰しも、他人を蹴落としてでも自分だけは生き残りたいと思うのが人情ですよ。
そんな状況の中で誰一人、悪い人がいないというのは娯楽作品としてもちょっとどうなのかな・・・と。

次に思うのが、毎度、そうなんですが、登場人物が皆、血色が良すぎるんですよ。
食糧も水もない絶望的な戦場でしょ?
であれば、頬がこけてないなんてあり得ないわけで、それが、阿部サダヲさんや酒井敏也さんなど、いくら民間人とはいえ、普通に丸顔がいたのにはどうにも首を傾げるところで、つまり、日本側の登場人物は皆、減量は当然でしょう。
でもって、最近の俳優さんの減量は減量してもなかなか、リアリティが出ないのが、医師や栄養士などの指導の上に減量しているからか、痩せてはいても割合、血色が良いんですよね。
その点、「真空地帯」での西村 晃さんなどは白黒とはいえ、どす黒い顔色でしたし、病気で後方に下げられてきたという設定の加藤 嘉さんなどは蝋人形のような白い顔してましたよ。

e0027240_11345934.jpg一方で思うのが、数年に分けてNHKで年末に放送されていたドラマ「坂の上の雲」の項でも申し上げたことですが、今どき、こういうドラマをやること自体、私には、「やることなすことうまく行っていない日本人が、若かりし頃の自分の写真を引っ張り出してきて、自分でうっとりしている」ようにしか思えないんですよ。
この点で、この映画にも同様のことが感じられてなりません。
果たして、日本経済が好調だったならこの作品の映画化はあったのか・・・と。
まあ、同じ事はアメリカにも言えることでしょうけどね。

                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-17 07:43 | 文学芸術 | Trackback(6) | Comments(2)

新旧2作ずつの映画に想う心休まらぬ昭和の不条理 後編
昨日の続きです。

映画、「沈まぬ太陽」の中で「良い人」の主人公と対照的に「悪い人」として描かれていた経営陣ですが、これは昨日も申しましたとおり、まだ、戦前の官尊民卑の気質が濃厚に残っていたであろう時代のそれですから、特権階級的体質の人が多かったであろうことは私も否定するつもりはありません。
(どうせ、運輸省から天下りばかりだったんでしょうから。)
ただ、その一方で、日本航空(国民航空?)というのは団交の折、経営陣が言ったとおり、一般の民間企業と違い、経営陣と言えども政府の意向を無視できないという部分はあったように思います。
それらを踏まえた上で申し上げたいのが映画、「容疑者 室井慎次」の前作とも言うべき、「踊る大捜査線」での「真理」的名言、「正しいことしたいなら偉くなれ」です。

周恩来文化大革命の時、もっと人々を救うべきだった・・・という批判があると聞いたことがありますが、そもそも、人は自分が持っている権限以上のことは出来ないんですよ。
つまり、たとえ副総理でも副大統領でも所詮、であって、政府高官だからといっても罷免されてしまえただの人であって、もう救うことは出来ないことを考えれば、自分の権限の中で救える範囲を救う方が現実的ではないでしょうか。
そう考えれば、主人公氏はこれで経営陣の反感を買い、海外僻地勤務に飛ばされたとしても、わざわざ、上司が「詫び状を一筆入れろ」と僻地まで言いに来るという一事をとっても、他の有象無象たちと扱いが違うわけで、つまり、三浦友和さん演じるライバル氏と主人公氏の彼だけは、香川照之さん演じる他の組合仲間などと違い、はっきりと「キャリア」だったということでしょう。
だからこそ、経営陣も彼を持て余していた・・・という見方も出来るわけです。

e0027240_14443301.jpgそう考れば、主人公氏はあの場面では、上手に労使ともに傷つかない範囲での妥協点を探りながらソフトランディングさせることを考えるべきで、もっと良くしてやりたいと思うなら、自分の権限の拡大、平たく言えば、社長になることを目指すべきだったと思います。
(その意味では、出世の亡者に変質してしまったように描かれていたライバル氏の方が王道を歩んでいたとも言えるわけで・・・。)

もう一つ、確か、この賃上げ闘争の舞台となった時期は昭和39年だったと記憶しておりますが、当時はまだ、終戦直後に吹き荒れた先鋭的な組合闘争という物の雰囲気が色濃く残っていたということはないのでしょうか?

戦後の組合闘争には、非現実的な要求をし、それで会社が潰れてしまっても構わない、むしろ、どんどん潰して、そのまま共産主義革命へ突っ走ってしまえ・・・みたいなところがあったとも聞いておりますが・・・。

ちなみに、この映画は友人からも一見の価値があると聞かされていたのですが、やはり、3時間半という上映時間はそれなりの覚悟を持って臨まねば成らず・・・。
で、やむなく、録画して見たのですが、私的には、作り手の想いは良くわかるものの、やはり、もう少し短く出来たかな・・・というような気はしますね。
あ、「容疑者 室井慎次」については、また、いずれ日を改めて臨みたいと思いますので悪しからずご容赦ください。
                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-16 07:54 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)

新旧2作ずつの映画に想う心休まらぬ昭和の不条理 中編
昨日の続きです。

本日は最近の作品である「沈まぬ太陽」「容疑者 室井慎次」についてなのですが、その前に、昨日の二作品は紛れもなく「昭和」の映画でしたが、本日のこの映画はつい最近の物じゃないか・・・と仰るかもしれません。
それについては、「沈まぬ太陽」は言うまでもなく、昨日の「白い巨塔」と同じ山崎豊子作品であり、昭和60年(1985年)8月12日の日航機墜落事故を中心に描かれたものですから、その意味では中身は昭和だといえるでしょう。
(この事故については私も生存者がいたという続報があったこともあって、「御巣鷹の尾根」という名とともに良く覚えております。この事故については、当初、いち早く動ける位置にいた米軍からの出動打診があったものの、日本政府がそれを断った・・・という話なども耳にしておりますが、真偽のほどはともかく、日本政府もまさか、生存者がいるとは思わなかった・・・ということだったのでようか。)

e0027240_12371671.jpgで、それはさておき、この映画では渡辺謙さん演じる主人公が組合活動を熱心にやりすぎたことから経営陣の恨みを買い、不遇の海外僻地勤務に追いやられるも、信念を曲げず、帰国後は墜落事故での遺族係として不誠実な経営陣と対照的に遺族に対して真摯に向き合う・・・という、まあ、これを見る限り、確かにこの主人公は素晴らしい人であると言えるのでしょうが、この見方では、あまりにも主人公氏の側から見た史観を押しつけられているよううな気もします。

その上で、私になりに思ったことを述べさせて頂くと、まず、主人公氏を苦況に追い込む発端となった労使交渉について言えば、彼の立場からすると、乗客の安全に直結する労働者の待遇改善の為の賃上げ・・・ということっだったようですが、「賃金を上げる」ということと現場の「労働環境改善」というのはまた、別の話でしょう。
(かつて、ヘンリー・フォード1世は「夫は疲れている。もっと、休ませてくれ」という従業員の妻の訴えに昇給という「
善意」で応えましたが、何の問題解決にもなりませんでした。)
それに「低賃金」と言いますが、平太郎独白録 : JALの整理解雇100人超の根源は・・・でも申し上げたように、これまで航空業界の給与ベースを引っ張り、それを利用者の運賃に反映させてきたのは、他ならぬ日航だったわけで・・・。

一方で映画では随分、尊大な言い方をしてましたが、経営陣の言うことにも私は一理あったように思います。
(もっとも、この映画の冒頭部分は終戦からまだ20年経っていない時代ですから、当時の国有企業の経営陣なんてのは戦前の官尊民卑の意識の延長線上にあったということは十分に有り得る話でしょうが・・・。)
すなわち、確かに、国有企業は一般の民間企業と違い、政府の意向というものを無視できない一面もあったということです。

明日に続きます。
                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-15 07:27 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)

新旧2作ずつの映画に想う心休まらぬ昭和の不条理 前編
親愛なるアッティクスへ

この連休、天気が悪かったこともあり、概ね、家でゴロゴロしていました。
e0027240_1340163.jpgで、以前、ケーブルテレビでやったいた「山本薩夫監督特集」の中から、「白い巨塔」「真空地帯」、そして、最近の作品、容疑者 室井慎次」「沈まぬ太陽」を見たのですが、まず、「白い巨塔」について言えば、この作品は昭和41年(1966年)公開で、後年、主演の田宮二郎氏が「若すぎて演じきれなかった」との思いからドラマ化を強く要望し昭和53年に制作されたテレビドラマの方が有名なのではないかと思います。
(ドラマ放送当時は私もまだ若すぎて・・・、見てませんでした(笑)。)

で、今回、ドラマの方が大変な名作であったということを耳にしたこともあり、映画の方も見てみようという気になったのですが、確かに、田宮氏が言うように、実年齢と設定年齢の差には違和感があり、それをカバーし切れていない演技の稚拙さなどは目に付きましたが、それでもやはり、原作が作られた時代背景ということを考えれば、これはこれで一見の価値がありましたよ。
(もっとも印象に残ったのは田宮氏演じる財前助教授の、「教授、助教授と一口に言うが、教授は大名で助教授は足軽頭、医局員は足軽、婦長は女中頭、看護婦は女中・・・」という言葉でした。今も近いものがあるのかどうか知りませんが・・・。)

特に、それらを体現して余りあったのがその脇役陣で、主人公の義父で資力に富む粗野な産婦人科院長を演じる石山健二郎、同じく、主人公の上司で権力に固執する浪速大学医学部第一外科教授を演じた東野英治郎、くせ者の第一内科教授役の小沢栄太郎、掃き溜めに鶴の観がある高潔な病理学教授役の加藤嘉、第三勢力の形勢を狙う野心家・整形外科教授役の加藤武、日本医学界の大権力者で浪速大学の紛争に介入しようとする東都大学医学部教授役の滝沢修に、下條正巳、田村高廣、早川雄三、船越英二、見明凡太朗、鈴木瑞穂といった昭和の名優たち・・・。
尊大、卑屈、野卑、偽善、追従、虚栄・・・と、別に今の時代でも珍しくない要素でしょうが、あの時代はまだ、戦後から大して時間が経っていない時代ですから、それらがオブラートに包まれることなく、むき出しのままなんですよね。

次に、「真空地帯」ですが、これを見るともう、日本は太平洋戦争当時を舞台にした映画は作るべきではないな・・・という観を強くさせられます。
今、毎年、盆近くになると、若者の徴兵や、極端なもので言えばタイムスリップまでして「戦争は酷い!」などということを言わんとする噴飯物の作品が多く作られるようですが、本当に戦争の現実、醜悪さを伝えようと思えば、こういう物を見せれば事足りますよ。
特に、ここ数年の作品はCGの技術は向上したでしょうが、如何せん、出ているのは小顔で足が長い、平成の若者たちですから・・・。
それに対して、この映画は、終戦から7年後の昭和27年(1952年)の公開ですから、そこに出ている木村功、加藤嘉、西村晃、金子信雄、花沢徳衛、岡田英次、佐野浅夫、高原駿雄といった人たちは皆、普通にあの戦争を経験しているわけで・・・。
ちなみに、私の学生時代というのは戦後、まだ30年ちょっとしか経っていなかったわけで、ここで出てくるイジメというか、しごきというかは、結構、耳にした記憶がありますね。

明日に続きます。
                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-14 07:56 | 文学芸術 | Trackback | Comments(2)

宮崎四兄弟父母の教え・・・
先般、「孫文の子孫と宮崎滔天の子孫が会談」という記事を目にしたのですが、孫文を支援した日本人としては、最近では梅屋庄吉が有名ですよね。
が、当時、孫文の支援者として有名だったのは宮崎滔天を始め、頭山 満平岡浩太郎といった人たちだと聞いております。
(先日、テレビで「天皇家の親戚で大正三美人の一人に謳われた柳原白蓮が人妻でありながら、若き東京帝大の学生と駆け落ちした・・・」という、当時の大スキャンダルについて採りあげた番組の中で、「その帝大生が宮崎滔天の息子・龍介だった」という説明があったときに、ゲストは皆、「誰?」状態で、これを見た司会者が「お父さん(滔天)はちょっと前までは有名でしたよ」と述懐しておられました。)

で、その、宮崎滔天・・・ですが、実は私も、「孫文を支援した民権運動家」、長兄は西南戦争で戦死」、「息子は筑豊の資産家、伊藤伝右衛門夫人・柳原白蓮と駆け落ちした」、「宮崎四兄弟と呼ばれ、特に早くに戦死した長兄を除く下三人は民権三兄弟と呼ばれた」・・・というくらいにしか知らないのですが、とにかく戦前は有名だったそうですね。
ただ、今はおそらく、この名前を知る人は決して多くないと思いますので、簡単に触れておきますと、長兄が嘉永4年(1851年)生まれの宮崎八郎、次兄が慶応元年生まれの宮崎民蔵、三兄が慶応3年生まれの宮崎弥蔵、そして末弟が明治3年(1867年)生まれの宮崎寅蔵(滔天)なのですが、当然、私がこの兄弟の業績について何事か語れるわけもなく、申し上げたいのはその両親の教えについてです。

兄弟の父は長兵衛、母は佐喜と言い、(ちなみに、四人以外の男子は皆、早世したそうで、八郎が次男、寅蔵は八男だそうです。)宮崎家は肥後国玉名郡荒尾村(現熊本県荒尾市)の下級士族の出だったそうですが、両親は兄弟が幼い頃より、「男子が畳の上に死するは恥辱なり」と言い聞かせていたそうです。
つまり、「男と生まれたからには平凡に死ぬな!」ということで、いかにも、明治という時代の雰囲気を感じさせる話ではありますが、(今の草食日本には当てはめる事自体、宜なる哉と・・・。)ただ、一方で、この点では思い起こすことがあります。

それは、中国客家(はっか)というものの子供たちへの対処の仕方についてでして・・・。
客家というのは簡単に言うと、昔の中国で戦乱を避けて中央から移り住んできた人たちのことで、鄧小平、李登輝などを輩出したことで知られます。
が、その多くは現地の人達との軋轢も有って少なからず迫害の歴史を経てきており、そのため、国家というものをまったく信用していないのだとか。
したがって、子どもが4人いたら、1人は中国に置き、残りはアメリカ、ヨーロッパ、日本などへ分散して住まわせる・・・と。
つまり、子どもが可愛いからといって、一族が一つ所に固まっていたら、戦争や天災などにあった場合、一族が一度に全滅するということになりかねないわけで、これはこれで、確かに、考えさせられる話ではあります。
もっとも、この一理ある話を宮崎兄弟の親にしたならば、一言、「だから何?」と言われたのかもしれませんが・・・。
                                         平太独白

by heitaroh | 2011-02-12 08:52 | 歴史 | Trackback | Comments(0)


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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