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山本浩二選手と広島カープの昭和50年 その1
親愛なるアッティクスへ

広島カープ監督で、「ミスター赤ヘル」と呼ばれた山本浩二氏と言えば、西武との日本シリーズで、9回2死から東尾 修投手の外角低めの難しいスライダーをライトスタンドに同点ホームランしたことが印象に残っている人です。
99%負け試合だったわけですから、まさしく、「起死回生」のホームランだったわけで・・・。
つまり、リアルタイムで見ていた人でして、その人が殿堂入りしているわけですから、いつのまにやら、時代がそこまできてたんですね・・・。

で、この山本浩二氏ですが、この人については昭和43年のドラフトでは、田淵幸一、富田勝両氏と並んで法政三羽ガラスの一人としてドラフト1位で鳴り物入りで広島に入団したものの、私の子供の頃の記憶ではあまり、パッとした選手ではありませんでした。
実際のところ、この人が突然、花開いたのは昭和50年からで、それ以前は、本塁打は20本前後、打率は.250程度の普通の打者でしたね。
(当時は、広島の「山本」と言えば、浩二選手ではなく、左の強打者で四番打者だった山本一義氏でした。)

それが、昭和50年(1975年)のオールスターゲーム第1戦で、セ・リーグの3番打者として登場するや、6番に入った同僚の衣笠祥雄選手とともに2打席連続アベックホームランを放ち、その勢いで、この年、自身初の打率3割30本塁打を記録し、首位打者MVPのタイトルを獲得、山本選手は一躍、チームの顔になりました。
もっとも、この年を見た限りでも、元々、足は速く、守備も上手かったので、今後は、それなりに打率は残す打者になるだろうな・・・とは思いましたが、まさか、4度の本塁打王、3度の打点王を獲得し、王 貞治氏と並ぶ5年連続40本塁打(他には無し)を記録するほどの大打者になるとは夢にも思いませんでしたね。
実際、通算536本塁打(大卒選手の日本最多本塁打記録)の半数以上が30歳を越えてから打ったものだとか。

山本浩二選手と広島カープの昭和50年 その1_e0027240_15394079.jpg

で、この昭和50年という年に、一体、何があったか・・・ですが、実はこの年は、大変な変化があった年でした。
即ち、この年、チームが初優勝したのです。
もっとも、ここまでの広島は3年連続最下位であり、開幕前に広島が初優勝するなどと予想した人は皆無だったわけで、さらに、間の悪いことに、この年、球団初の外国人監督として、ジョー・ルーツ氏が就任したものの、同監督は日米の文化の違いから開幕してわずか15試合で退団・・・。
急遽、古葉竹識ヘッド・コーチを昇格させて監督としたものの、新監督の手腕は未知数・・・。
何とも、期待薄な船出だったわけです。

明日に続きます。
                             平太独白
by heitaroh | 2008-03-06 08:10 | スポーツ | Trackback | Comments(4)
Commented by FUSA at 2008-03-06 20:59 x
山本・田淵・富田!懐かしいですね~。私も同じ大学で1年上です。合宿所も近くでしたので、当時の監督の田丸さんなんかよく水泳部の合宿所に遊びに来ていました。神宮にもよく見に行きましたが、ネット裏では田淵より山本の方がプロ向きだともっぱらの評判でした。早法戦などは、早稲田には荒川や谷沢らがいて、よくホームランの打ち合いになっていました。山本がもの凄く高く上がったホームラン(プロになってからはライナー性が多かったですが)を打った試合をよく憶えています。
Commented by heitaroh at 2008-03-07 14:45
<FUSAさん

そうでしたか。
であれば、私なんぞが何事か言う立場にはないのでしょうが、私は、当時、一番評価が高かったのは富田だったと耳にしましたが・・・。
でも、山本浩二選手があそこまでの大打者になるとは昭和40年代までは夢にも思いませんでした。
昭和50年の段階でも、俊足巧打の3番打者になっていくだろうなとばかり。
Commented by FUSA at 2008-03-07 15:32 x
当時、巨人のコーチをしていた荒川さんが息子の試合は必ずネット裏に来ていて、すぐ隣りで観戦したこともあります。一緒に来ていた友人の俳優・大瀬康一らと会話しているのを聞いていましたが、山本は攻守走兼ね備えていましたから、ポテンシャルを感じていたようです。田淵は捕手としてはプロではどうかなという感じでした。おっしゃるように富田は一番クロウト受けする選手でした。ただ、彼は結構パワーがあって、先頭打者でスコーンとホームランを打ったりなんかしていましたから、どうもプレースタイルが中途半端になったのが大成できなかった原因の一つではないでしょうか。
Commented by heitaroh at 2008-03-07 15:59
<FUSAさん

へー!
そんな話があったんですね・・・。

でも、大成できなかったと言えば、むしろ、荒川の方が頭に浮かびます。
彼も鳴り物入りでしたが、ちょっと、可愛そうなことになりましたからね。

富田は、やはり、山本・田淵や星野と違い、一人だけ、パ・リーグの南海に入団したのが、一番の不運だったと思います。
さらに、大卒嫌いの野村監督が監督に就任したというのも不運でしたね。
巨人にトレードされて、知名度は上がったでしょうが、生え抜き優先の巨人に行けば、長嶋の控えになってしまうのはやむを得なかったでしょうから、選手として、一番、脂がのった時代を無為に過ごさなければならなかったわけで。
大洋にでも入っていたら、また、違ったと思いますよ・・・。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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