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スポーツ観にみる目的意識のはき違えに対する捕捉 前編
親愛なるアッティクスへ

藤山雷太(初代日本商工会議所会頭)翁の話だったかと思うのですが、あるとき、通りかかった新入社員を捕まえて、「どうだ、仕事は楽しいか?」と聞き、その新人君が、「はい、楽しいです」と答えたことろ、「そんなに楽しいなら、給料はいらないだろう」と言うので、新人君が、「そんなぁ」と言うと、翁は急に真顔になって、「会社は、君たちに楽しくないことをさせているから、その対価として、給料を払っているんだ」と言った・・・という話を聞いたことがあります。
まあ、一方では、本田技研創業者の本田宗一郎氏のように、「会社のために働くのではなく、自分が楽しく遊びたいために働け」という言葉もありますが、二人の語録は、一見、まるで、正反対のようですが、根は同義のことじゃないかな・・・というふうにも思えます。
要は、目的は180度違っても、「何の為に働くか、目的意識をもって、納得して働け」ということではないかと。

ところで、以前、平太郎独白録 「日米のスポーツ観の違いにみる日米親善の目的意識。」という記事の中で、日米親善小学生野球で、日本側は「送りバント」をしてくる・・・とか、試合中にトイレに行った少年が帰ってきたので、タイムをかけて、元の守備位置に就けようとしたら、日本側から、「ルール違反だ」抗議が出た・・・といった話をしたのですが、覚えておられますでしょうか?
結果、アメリカ側は怒って帰ってしまった・・・ということで、全然、親善になってないじゃねーかということを申し上げましたが、要は、「日本側は、目的をはき違えているのではないか?」ということだったと思います。

その後、この記事を紹介したところ、これに対し、「勝てば気持ちいいからいいんだ。自分が気持ちよくなりたいが為にやっているんだから・・・」というコメントを頂戴したことがあります。

スポーツ観にみる目的意識のはき違えに対する捕捉 前編_e0027240_11525339.jpgなるほど・・・と。
確かに、それはそれで一理あるように感じましたね。

また、その方は、同時に、「プロスポーツ選手や、オリンピック代表選手などが、よく、『楽しんできます』などと言うのはふざけている!ということを仰ってましたが、これ自体は当方が述べたこととは少し論点が違うように思ったものの、ただ、この方の言われることにも少なからず共感出来る部分もありました。
まあ、アスリートとしては、大舞台を前に緊張しないように、自分にそう言い聞かせているのだろうとは思いますが、ただ、最近は、何だか、それが流行語のようになってしまって・・・。

競技で報酬を得ているプロまでが、そういうことをクチにするようになったことには私もいささか違和感を感じております。
藤山翁じゃないですが、「楽しいなら、報酬もらうなよ・・・」みたいな(笑)。

私は、昔、知人の会社の親善野球試合応援で行ったことがあります。
対戦相手は下請けサンだったようですが、私は9回裏にマウンドに上がって、逆転満塁サヨナラ本塁打を打たれてしまいました。
何せ、応援で行ってるんですから、それが、自らマウンドに上がって、試合をぶちこわしたわけですから、内心、「あーあ、やっちゃった・・・」と。
ところが、その後、誰の目にも明かな、完全なオーバーフェンスだったにも拘わらず、なぜか、エンタイトル扱いになって、同点止まりになりました(笑)。
よく、接待ゴルフの話を耳にしますが、あれも大変みたいですね。
試合に勝つことが目的ではないわけですから。

ということで、ちと、話が前後しますが、明日に続きます。
                         平太独白
by heitaroh | 2007-01-22 08:59 | スポーツ | Trackback | Comments(2)
Commented by D-KID at 2007-01-22 21:35 x
冒頭の本多宗一郎氏の言葉はよく自分でも思い返しながら、励みというか叱咤の銘として心に留めています。そういえば昔先輩社員に「顧客や上司に文句言われた分だけ給料を貰っていると考えてみろ」と発想の転換じゃないですけど似たような趣旨の発言をされたことを思い出しました。

「日米のスポーツ観の違い』の件、ひょっとしたらスポナビのブログでも意見したかと思いますが、やはり日本人には『勝てば官軍』の意識は強いんでしょうかね?良くも悪くも真剣勝負にしないと気が済まないというのか。

因みに僕が好きなプロレスラーは『リング上での相手もさることながら、観客とも勝負しなければならない』という旨の発言をよくするんですが、プロアスリートとしての姿勢はこれがもっともでないかと…
Commented by heitaroh at 2007-01-23 12:13
<D-KID さん

そうです。
この件は、スポナビの方での話です。
元々は、こちらの記事を貼り付けただけのものだったんですけどね(笑)。
で、それに対して、そういうコメントがあったことで、指摘しておきたかっただけの話です。
もっとも、直後にこういうことを書くと、また、エキサイトする人がいると思い、ずっと、遠慮していたわけです。

本田宗一郎さんの言葉は、偏に、その会社次第でしょう。
今は、多少、よくなったかもしれませんが、昔は、勤務規定なんか、あってないようなものでしたから。

なるほど、観客との勝負ですね。
問題は、ショーにばかりになってもいけないし、無味乾燥でもいけない・・・。
そこら辺のメリハリの付け方でしょうか。

この辺りのことは、今日の記事で書いています。
<< スポーツ観にみる目的意識のはき... 関門海峡からこちら側の世界、福... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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