カムイの五ツに常識の陥穽といじめ問題の原点を見る・前編
親愛なるアッティクスへ

以前、私の友人に、鹿児島の有名な温泉どころ、指宿からきていた人物がいたのですが、彼が、福岡に来て、2つ驚いたことがあったと言ってました。
ひとつは、居酒屋に入って、「お酒下さい」と言ったら、日本酒が出てきたこと。
(鹿児島では、酒と言ったら、普通に焼酎が出てくるんだそうです。)
二つめは、アパートに入って、風呂に入ろうと思い、蛇口をひねったら、いつまで経っても、お湯が出ない・・・。
家主に言いに行ったら、「ガスつけましたか?」と言われ、「ガス?」と言ったとか・・・。
(指宿は温泉どころだから、普通に蛇口をひねれば、お湯がでるのだそうです。)
嘘のような本当の話ですが、まったく、人間の常識とはおそろしいものですね。

で、この「常識」という点で、少し、思うことがあります。
昭和44年(1969年)、私が小学校二年の頃、テレビで、巨匠、白土三平作 カムイ外伝というアニメが放送されていました。
が、アニメとは言え、当時の世相を反映してか、かなり、大人向けの劇画調の物で、子供としては、あまり、面白い物ではありませんでした。
ところが、その当時というのは、昭和43年「ウルトラセブン」が終わってから、昭和46年「宇宙猿人ゴリ」が始まるまで、どういうわけか、子供向けのテレビ番組の不毛時代でして、従って、見る物がないから仕方なしに見ていた次第でした。

で、そのカムイ外伝ですが、この中で、私には忘れられない一話があります。
それが、第五話 「五ツ」です。
(Wikipediaで調べたら、案の定、タブー扱いされているようですね。)

あらすじを簡単に述べてみますと、組織を抜けたことでかつての仲間より命を狙われる身となった忍者、カムイの前に不思議な術を使う忍者が現れます。
彼の名は、「名張りの五ツ」
銃を構えた相手から「両手を挙げろ!」と言われ、そのまま、両手を挙げると、不思議なことに銃を構えたはずの相手が倒れている・・・と。
ラストの方で、その「五ツ」は、極めて、抽象的な表現ではあったものの種を明かすわけですが、それこそが、彼には、生まれながらに手がもう一本あった・・・というものでした。
つまり、「奇形」だったということです。
人間というものは、無意識に、「人は、手は二つ、足も二つ」という常識に縛られて居るもののようで、このとき、リアルタイムで見た時点では、私には、何が何だかさっぱりわかりませんでした。
最近になって、ようやく、そのとき、何が起きていたかを、いや、何が表現されていたかを理解した次第でした。

e0027240_10415662.jpg最後に、その、名張の五ツは、こう呟きます。

「俺は、こいつのおかげでこの世界で生きなくてはならなくなり、こいつのおかげでこの世界で生きて来ることが出来た」

何とも、考えさせられる一言です。

で、この名張の五ツの呟きに現代のいじめ問題の本質が垣間見えたような気がしたという私見は明日のココロだ~。
                                 平太独白
by heitaroh | 2006-12-26 08:33 | 思想哲学 | Trackback(1) | Comments(4)
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Tracked from <徳島早苗の間> at 2006-12-29 18:27
タイトル : 「ド馬鹿っぺボンバーマン」について。
 前回の記事で結構反響があった様なので改めてここで説明を。  元々は「ド馬鹿っぺ大将」。昔「いなかっぺ大将」 というアニメがあったがそれのもじり。  =馬鹿+いなかっぺ。  自分で創造した言葉で「田舎馬鹿」という意味。〝田舎の常識〟を普遍的なモノと勘違いして人に押し付けて来る頓珍漢な輩どもを指す。    行為そのものは「ド馬鹿ッぺボンバー」。  =ド馬鹿ッぺ+「スーパーボンバーマン」のボンバー。  用法:「~炸裂!!」「~をかまして来た!!」「~を喰らった!!」など。「ド馬鹿っぺ...... more
Commented by bun_ysmc at 2006-12-26 22:40
五ツ、印象の強い話でした。

最初に、五本足の蛙を子供たちがいじめているところに、この忍者が通りかかって助ける、というところから始まってました。
Commented by tokkey_0524zet at 2006-12-26 23:26
・・・私も最近〝田舎の常識〟に唖然としてます^^;。
「まったく、人間の常識とはおそろしいものですね。」・・・同感です。
Commented by へいたらう(管理人) at 2006-12-27 10:09 x
<bun_ysmcさん

コメント有り難うございます。
そうです!
ところが、鈍感な私はその蛙のシーンを見ても、それでも、手が三本ある人間が登場人物に設定されていると言うことが理解出来なかったのです。
Commented by へいたらう at 2006-12-27 10:13 x
<tokkey_0524zetさん

田舎は自分たちの小さな世界がすべてですからね。
某県のある市では、その小さな市の中でもOOの出身者でないと、そこでの重要な役職には就けないのだそうです。
我々から見れば、OOと△*とどう違うの?って世界なんですが(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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