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外務省が外務省であることの弊害
親愛なるアッティクスへ

高級官僚の堕落という問題は、やはり教育というものを抜きにして考えられないのでしょうが、ひとつには、戦前のように「何のために高級官僚になるのか?」という命題が、今や国家自体になく(明治から戦前までは、何も言わないでも、「坂の上の雲」を目指すという命題が国家にはあったわけで)、その点、現代の日本はアメリカにおんぶに抱っこをされていることで、親方日の丸ならぬ、親方星条旗の意識から抜け出せないことが、官僚の志を低くさせているのだと思います。
極論すれば、大学に入るまでが、すべての命題となっており、なぜ官僚となるのか、官僚となって何をするのかが、はっきりしないままに官僚となることが問題なのではないでしょうか?

しかし、それにしても、日本の外交は何故に、こうも貧困になってしまったんでしょうか?
戦前は山座円次郎、吉田茂、重光葵、松岡洋右、幣原喜重郎と綺羅星のごとく人材を輩出したのに、(草葉の陰で陸奥宗光は泣いていると思います。)これは時代と制度とマスコミが外務省を霞ませただけで、太陽が隠れれば星は輝き出すのかと思っていましたが、どうもそうではないようですね・・・。
愚考するに、外務省の停滞、これこそ、「外務省が外務省であることの弊害」なのだと思います。

これ即ち、外務省外務省ではなく、外務庁であることこそが、あるべき姿だということです。
以前、友人にそう言ったら、「それはあなたの勘違いだ。外交というのは大事な物であって・・・。」と言われました。
では、その論で言うならば「防衛はどうなの?」と私は言いたいです。
防衛庁防衛庁であり防衛省ではない。
防衛は必要ではないの?重視されなくていいの?
これ即ち、防衛が大事だと国民認識していないからにほかならず、一方で、外交は大事だと国民認識していないにも関わらず、外務省であり続ける・・・。
そこのところのねじれこそが、外務省の質の低下をもたらしている一因なのではないでしょうか・・・。
直接、国民の生活に関係ない外交であるから、誰からも注目も賞賛も浴びない。
それが、外交官の覇気も失せさせ、気位が高いだけの官庁にしてしまったと言えなくないでしょうか?
財務省経済産業省の役人などからは、「政治音痴」と揶揄される外務省ゆえに、一層、自分を高止まりさせる、ある意味、哀しい体質でしょうか・・・。

戦後、ある外務官僚の言葉です。
「いやしくもキャリアたるこのに、移民ごとき賤民の取扱をさせるとは何事か!」
・・・やっぱり、外務庁でいいんじゃないですか?

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by heitaroh | 2005-06-15 17:26 | 政治 | Trackback(1) | Comments(4)
Tracked from 郎女迷々日録 at 2005-12-29 11:39
タイトル : ナショナリズムと中国空軍病院
ここのところ、雑誌を買ってきたり、ネットでニュースを見たりで、中国関係のニュースにふれることが多く、去年、中国情報機関の脅迫で、上海総領事館職員が首をつっていた、というニュースが目にとまりました。 かなり前から日本は、スパイ天国といわれはおりましたし、スパイ防止法さえない現状では仕方のないことですが、外務省の脇の甘さも、指摘はされておりましたけどねえ。 まあ、なぜいまごろになって、という疑問もないではないのですが、スパイ防止法でも制定する気運が出てきているのでしょうか。だとすれば、喜ばしいことですが。...... more
Commented by ジンマーマン at 2006-02-05 01:26 x
キャリアであるからこそ一身をなげうつ必要があるのでしょうに(笑)。じつに「防衛省」という変換すら一発ではムリなようで、変換ソフトにも見放されています(笑)。
Commented by へいたらう at 2006-02-05 10:01 x
> ジンマーマン さん

確かに(笑)。
防衛施設庁は一発で変換するのに・・・。
Commented by ジンマーマン at 2006-03-23 17:12 x
福沢諭吉の立身出世は現代において実現しましたが、けれども彼らはノーブレスオブリージュを忘れてしまったんですね…。ご指摘の親方星条旗がプライドを阻喪させる要因でしょうねぇ。彼らのゲマインシャフト破壊するためには人事における風通しの良さも必要だと思います。つまるところ官僚というものはいかに有能であれ、組織の論理を優先するものですから、その科挙的な閉鎖性を打破するためには、民間の有象無象を一定比率、採用すべきと思います。後は官に対する民としての政治家の力量と器しだいでしょうか…。
Commented by へいたらう at 2006-03-23 17:12 x
>ジンマーマンさん

>福沢諭吉の立身出世は現代において実現しましたが・・・

爆笑!!
大隈重信がお札にならないのは、現世ですでに立身したから・・・。
なかなか、納得できるような気がします。

ノーブレスオブリージュ・・・ですか。
今、その役割をしているのが、二世議員でしょう。
現実にその人たちの方が力を持っていると言うところにも、日本にも、こういうものを許容する風土があるのだろうと思います。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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