人気ブログランキング | 話題のタグを見る


ALWAYS 駅前三丁目の夕日1 本田宗一郎に見る過ぎし日々
親愛なるアッティクスへ

「ALWAYS 三丁目の夕日」という映画がありますよね。
東京タワー建築中昭和33年が舞台ですが、確かに昭和36年生まれの私などは、あの時代には何とも言えないノスタルジーを感じます。
(たまたま、うちも三丁目でした・・・(笑)。駅前三丁目。)
それほど豊かではなかったけど、皆、明るく、誰の目にも希望があった・・・。
しかし、その時代を実際に生きた人たちにとっては、それほど良い時代だったとばかりは言えないのかもしれません。

人は、長い年月が経つと、人や時代の悪かった部分忘れてしまうようです。
実際には、どぶ川臭く、そのどぶ川は等の害虫を生み、夜は街中でも蚊帳(かや)を吊って寝なければならなかった・・・。
さらに、蚊は日本脳炎という病気を媒介し、年に何回も予防注射を打たないといけないし、台所にはゴキブリの代わりにナメクジがウヨウヨいました。
さらにさらに、今ほど、住宅の性能もよくありませんでしたから、夏には蚊やハエが入ってくるし、冬にはすきま風が吹き込む。
子供心に、まるでどこかへ連れ去られそうな、あのすきま風の何とも寂しい音色を覚えています。
そして、何より、皆、表情は明るかったものの、まだまだ、人々は貧しく、貧困は犯罪を生み、治安はこの!平成の世より悪かったと言います。
暴対法もありませんでしたからね・・・。)
つまり、貧困とは現代人が考えるほど生やさしい物ではなかったということでしょうか。
それが、今となっては、貧困さえも美しく思え、あの時代がユートピアのようにさえ、感じてしまう。
だが、果たして、私の祖父母などが聞いたなら、果たして、同じ感想をもつのか・・・?
「どっちがいい?」と聞いたなら、二つ返事(?)で「現代!」と言いそうな気もします(笑)。

ところで、私が企業人として敬愛している人物に、元本田技研工業副社長藤沢武夫という人がいます。
人がいます・・・などという言い方をしないといけないほど、最近では少々、歴史の中に埋没してしまった観がありますが、かつては、ソニー井深・盛田と並んで、ホンダの本田宗一郎藤沢武夫コンビと言えば有名な方でした。
「技術の本田・営業の藤沢」と言われ、本田宗一郞さんをして、「おいら、ホンダの印鑑が丸いのか四角いのか知らねえ。」と言わしめたほど、事実上のホンダの経営はすべて、この藤沢さんが取りしきっていたと言われ、ワンマンならぬツーマンとさえ称されたほどでしたが、ではなぜ、それだけの人が、今や、世に埋没してしまっているのか・・・と言えば、それは偏に、この方は社長にならなかったからです。

この辺のことは、また、いずれふれることがあると思いますが、軍司貞則著、「本田宗一郎の真実―神話になった男の知られざる生涯」という本があります。
思えば、今や本田宗一郎氏は松下幸之助さんなどと同じように、伝説になる過程で、生身の人間としての独特の体臭が消え、万能の神のような無臭の人物のような扱いをされてしまったように思います。
しかし、やはり、その辺りは生きた生身の人間ですよ。
うんこもすれば、おしっこもするわけで、この本を読むと、それがよく合点がいきました。

特に、晩年の本田さんは少しおかしかったようですね。
私の父の晩年も同じようなものでしたので、私にはかなりよく、この辺りの感覚がわかりました。
本田さんと言えば、天才技術者として有名ですが、よく見ていると得意な部分不得意な部分がかなり、はっきりしており、具体的に言うと、目に見える物はまさに天才の発想だそうですが、元素などの目に見えない物には、まるでだめだったそうです。
さらに、空冷vs水冷で技術陣と対立して、最後は折れた・・・という話は有名ですが、空冷にこだわるあまり、レーサー事故死させてしまったそうですが、それでもなお、空冷に固執する。
妄執といった感がぴったりくるようです。

続きは明日と言うことで。ALWAYS・・・如何でしょうか。
                              平太独白
by heitaroh | 2005-11-17 08:42 | 思想哲学 | Trackback(2) | Comments(0)
Tracked from 星空を眺めて at 2005-11-18 11:14
タイトル : さすがに、本の読む速度に驚いた
昔から、本を読むほうだったので、本を読む速度は早いほうなのかな。 でも、時事問題... more
Tracked from 日本がアブナイ! at 2005-12-15 11:33
タイトル : 日本の治安悪化がアブナイ!<学習塾生徒殺害事件を考える・1>
このテーマについては、またいつか機会を設けてゆっくり取り上げたいと考えていた のであるが・・・。  私が今、日本で(現実的な生活を送る上で)最も憂い、恐れていることは「治安の 悪化」である。  私は、個人的に「日本の治安のよさ」を誇りに思っている部分があった。これは他国 から日本に来た人々の大部分が、賞賛や評価を寄せるものでもあった。  海外に居住または旅行等で訪問した経験のある人の中には、日本に帰って来てその治安 のよさを実感したり、何かほっと安心させられるものを感じたことがあ...... more
<< ALWAYS 駅前三丁目の夕日... フランス暴動と「紀宮」ご成婚に... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
ライフログ
最新のコメント
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:13
おっしゃるとおり、悪人と..
by sakanoueno-kumo at 13:53
> sakanoueno..
by heitaroh at 11:42
案外、美魔女妻に叱られて..
by sakanoueno-kumo at 21:20
> sakanoueno..
by heitaroh at 19:43
だけど、黒木華ちゃんって..
by sakanoueno-kumo at 10:59
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:21
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:06
今は昔と違って、チームの..
by sakanoueno-kumo at 15:42
中村メイコさんの前日に八..
by sakanoueno-kumo at 15:31
> sakanoueno..
by heitaroh at 15:33
いわゆる「危機管理」と「..
by sakanoueno-kumo at 11:39
> sakanoueno..
by heitaroh at 12:58
あけましておめでとうござ..
by sakanoueno-kumo at 17:36
> sakanoueno..
by heitaroh at 16:54
検索
タグ
(67)
(56)
(55)
(53)
(50)
(46)
(43)
(42)
(42)
(36)
(33)
(32)
(31)
(31)
(30)
(28)
(27)
(27)
(26)
(26)
(25)
(24)
(24)
(24)
(24)
(23)
(22)
(21)
(21)
(21)
(21)
(20)
(20)
(19)
(19)
(18)
(18)
(17)
(17)
(17)
(16)
(16)
(16)
(15)
(15)
(15)
(14)
(14)
(14)
(14)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(12)
(12)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧