シリーズ第二弾、吉田松陰に見る教育者の在り方と育て方。
親愛なるアッティクスへ

昨日の続き、吉田松陰シリーズ第二弾です。
明日は遂に命日ですね。
で、史実なのかどうかは知りませんが、昨日、紹介したNHK大河ドラマ「花神」の中で、幾つか印象に残ったシーンがあります。

まず、松陰が肥後藩士宮部鼎蔵らと東北旅行を約束した際に、通行手形の発行が間に合わないから先延ばしにしろと藩の役人に言われながらも、「人としての本義は一諾を守ることにある。それを守らなければ長州武士は惰弱だとの誹りを受ける」と言い、脱藩を決行します。
脱藩と言っても、もう少し後の時代になると、坂本龍馬に代表されるように割と一般化してきますが、この時代はまだペリー来航前でとんでもない大罪でした。
それを安易に許せば、藩という枠組み自体が成り立たなかったでしょう・・・。
しかし、松陰は脱藩し、旅に出て、刑を覚悟で藩邸に戻ります。
結果は、松陰を可愛がっていた藩主の意向もあり、生家へお預けという割に寛大なものでした。
で、このドラマの一シーンです。

生家へ戻った寅次郞(松陰)に対し、家族はとても暖かく迎えます。
妹はかいがいしく兄の世話をし、母は「ご厄介になってよろしいでしょうか?」という息子に向かって、「そんな他人行儀な。ここは貴方の家ですよ」と言う。
帰宅した父は、「寅次郞、お前の志はなかなか遠大のようだのう・・・」などと言っている始末。
誰も、「おまえは何て事をしてくれたんだ!」、「兄の出世に・・・」、「妹の縁談に・・・」とか、ましてや、「東京にやったばかりに・・・」などとは言わない・・・。
如何に、母タキの人柄が杉家を如何に暖かい家族風景にしていたか・・・ですね。
我が身を振り返り、大変、考えさせられます・・・。

また、篠田三郎演じる吉田松陰が、中村雅俊演じる高杉晋作との初対面のシーンで、高杉の差し出した漢詩を一読して、「久坂君(久坂玄瑞)の方が優れている」と言った後、くってかかる高杉に対し、静かにこう言います。
「私も学問を学びつつある人間です。が、何が本物で何が偽物であるかははっきり言える。貴方の持つ、直感力、独創性、確かに本物です。だが、学問の裏付けがなければ、それはただの気まぐれ、独りよがり、貴方は一個の乱暴者に過ぎなくなる。貴方が乱暴者で終わるか、十年後に大を為す者になるか、それは貴方自身が選ぶべきです。
松陰が牢屋に入ったら囚人が皆、勉強し始めたと言いますが、こんなこと言われたら私だって必死で勉強しますよ。

余談ですが、この場面でナレーターが、「後に松陰は言っている。高杉は有識の士である。しかし、学問は十分でなく、議論も主観に過ぎ、害が強すぎた」と。
この辺り、多分に現代のネットなどで過激な意見を吐いている人たちにも通じるように思えますが如何でしょうか?
イデオロギーを主観と言うと、言い過ぎでしょうか・・・。)
思えば、西鄕隆盛島津斉彬から、同じようなことを言われてますよね。
いつの時代も、若者ほど、まず、観念を欲しがるものなのかもしれません。
松陰ほどではないにしても、今の時代も良き教育者が求められていると愚考致します。

「侍は生まれるものではない。作るものだ。」
その松陰を教育した叔父、玉木文之進の言葉だったと記憶しております。
如何でしょうか?御同輩・・・。
                            平太独白
by heitaroh | 2005-10-26 08:30 | 歴史 | Trackback(2) | Comments(2)
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Tracked from 日本の心を育むネットワーク at 2005-10-26 13:01
タイトル : 明治維新の先駆者「吉田松陰」
日本人のための歴史人物講座(1)  (高校生以上のお子さまにもオススメのブックレットです!) 明治維新への道を切り拓いた「大和魂」     「吉田松陰」 ペリーは大砲を突きつけ日本に開国を迫ってきた。 その当時、イギリスやフランスなどの西欧列強は、強大な軍事力を後ろ盾に、インドからベトナム、ベトナムから中国(清)へと進出し、十九世紀末にはアジアのほぼ全域が西欧列強の植民地あるいは半植民地となり果てた。  しかし、幸いにも日本は植民地となることを免れた。それは一体、なぜだ...... more
Tracked from 郎女迷々日録 at 2006-01-08 17:39
タイトル : 桐野利秋と高杉晋作
これも、昔資料をさがしていて、さっぱり見つからなかった事柄です。 出てきたチラシの中から、要点をまとめてみます。 桐野利秋、幕末の名は中村半次郎ですが、彼が、薩摩と長州の中が悪いころから、長州よりの過激尊攘派であったことは、西郷隆盛の書簡、その他で推測されます。 しかし、慶応3年、幕末も押し詰まった『京在日記』の時期まで、他人の書簡や日記に、断片的に姿を現すだけで、実像がつかみ辛いのです。 維新以降の話なのですが、桐野は、通称を、「半次郎」から「新作」に改めます。 これは、高杉晋作に心酔していたか...... more
Commented by hagukumukai at 2005-10-26 20:51
トラックバックありがとうございます。歴史に造詣の深いあなたの素晴らしいブログにご訪問戴き感謝いたします。私も直感にたよって勉強たらずを反省させられます。吉田松陰先生の偉大さには頭がさがります。今後ともどうぞよろしく。
Commented by heitaroh at 2005-10-26 23:00
>hagukumukaiさん

コメント有り難うございます。
私もまだまだ、勉強不足ですので、よろしくお願いします。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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