東日本大震災・北関東派遣見聞録 その4 生き別れリスク
親愛なるアッティクスへ

昨日の続きです。

そんなこんなで、学生時代の友人と一緒に行くことになったわけですが、いくら、良い年こいた大の大人が自分の意志で来た・・・と言っても、そこはやはり誘った手前、私には彼の家族に対してのある程度の責任はあると感じておりました。
で、たびたび申し上げておりますように、今となっては隔世の感があるのですが、当時はまだ東日本大震災の発生から1ヶ月も経っていない頃ですから、どういう不測の事態が起こるやもしれず・・・、ノーリスクだとは毛頭思っておりませんでした。
(実際、「建築士」という腕章を付けていたら、殺気立った被災者の方たちから囲まれて、「うちも見てくれ」、「いや、うちが先だ!」などというようなことになったらしい・・・というような話も聞いていましたし・・・。)

e0027240_1254177.jpg

そして何より困惑したのが、地震に起因する怪我などについては一切、保険が適用されないということ・・・。
つまり、建物の調査中に余震が来て建物が倒壊し、その下敷きになったような場合でも怪我の治療費はすべて実費かつ自腹ということになるということですね。
(つまり、労災が出ないということですから、場合によっては社会保険も否認される可能性もあったでしょうね。ちなみに、死亡の場合、生命保険は出るようでしたが。)

e0027240_12363377.jpgその上で、当初は茨城、千葉、栃木と勤務地ははっきりしないし、行った後も「そこから誰か一人だけ隣県へ移動してもらうことも有り得る」・・・などという話もあったこともあって、私が一番危惧していたのは、お互い、別々の場所で活動していて、再び、大地震が起こった際に、「何日経っても彼に連絡が取れないから、もう帰ったのだろうと思って、独りだけ福岡に帰ってきたら彼はまだ帰ってなかった・・・」というような事態になった場合のことでした。
(←神社仏閣は殆どこの状態。)

したがって、できるだけ一緒に行動させてくれ・・・ということを申し入れた際には、他の建築士の中には「この期に及んで女々しいやつらだ」という目で見ていた人もいたようですが、真意はそういう所にあったわけで・・・。
と、まあ、今となってはすべて笑い話ですが、当時は本当にそういう切迫感がある中での活動開始だったということですね。

いずれまた続く・・・。
                                         平太独白
by heitaroh | 2011-08-17 08:28 | 社会全般 | Trackback | Comments(2)
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Commented by sakanoueno-kumo at 2011-08-19 11:01
たしか5月頃だったと思いますが、TVで家屋の罹災証明を認定する建築士さんにスポットを当てた特集を観ました。
鑑定する建築士さんも、心情的には全員に“全壊”の認定をしてあげたいものの、そうもいかない苦悩を語っておられ、それを見ながら、貴兄も似たような仕事をされておられるのだろうな、と思っておりました。
一番のポイントは、傾きの角度なんですよね?
「阪神」のときも、素人の目から見ると極めて酷い被害に見えても“半壊”や“一部損壊”だったり、見た目は大して被害を受けてないように見えても“全壊”だったりして疑問を感じたりしましたが、そんな簡単なもんじゃないんだなと、その特集を見てあらためて思いました。

もう、お役御免なんでしょうか?
何はともあれ、お疲れ様でした。
Commented by heitaroh at 2011-08-19 16:32
< sakanoueno-kumoさん

その番組がどうなのか私は見てないのでわからないのですが、(そういう番組があった・・・とは後日、人から聞きました。)おおむね、似たような内容だったでしょうか。
私がいた栃木県にはあまり、傾きの被害はなかったので助かりましたが・・・。

で、あまり、細かいことは申し上げられないのですが、この問題の一番の根本的なところは、あらゆるところが「まさか、これだけの大地震が来る」ということを想定してないということだったでしょう。
だから、被害の実態に合致していないところがある・・・と。
まあ、あれだけの混乱の中、被害の実態に沿っているかどうかよりも先に基準を示すことは必要だったでしょうがね。

ともあれ、最後の一か月は本当に疲れました。
もう、完全にお役御免ですが、まだまだ、毎日が浦島太郎状態です(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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