人気ブログランキング | 話題のタグを見る


高校野球の女子マネージャーが読むもしドラッカー その1
親愛なるアッティクスへ

先週まで、岩崎夏海著、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本を読んでました。
結構、売れてるそうですので、ご存じだと思いますが、まあ、文章自体は、私と五十歩百歩というところで、決して、こなれたものではなかったのですが、なかなかに楽しんで読め、かつ、考えさせられましたよ。

高校野球の女子マネージャーが読むもしドラッカー その1_e0027240_11431586.jpg

実は私は、ドラッカーというのはそれなりに早い時期から親しんだ名前だったのですが、と言いますのも、私が若い頃に愛読した元帝国陸軍参謀で兵法評論家の大橋武夫氏の著作に、たびたび、その名前が出てきたからで、ところが、人は「とても読みやすい」・・・などと言いますが、訳が悪いのか、私的にはちと難解ホークス(古い!)で、敬って遠ざける・・・、早い話が敬遠しておりました。

事実、同著においても、引用部分はかなり直訳気味の嫌いがあり・・・。
まあ、そういうこともあって、恥ずかしながら、まだ、面と向かって、ドラッカーは読んだことがなかったんですよ。
(実は、以前、ドラッカーの本は読んだことがあったのですが、内容はドラッカーのまったくの自伝でして、彼の理論には殆ど、触れられず終いでした。その意味では、これはこれで、入門書としては良かったと思います。)
で、この本を読んで、私なりに思ったことがありましたので、備忘録的な意味も兼ねて、少し列記させて頂きます。

まず、この本を読み始めてすぐ、冒頭部分で感心したことがあります。
それは、主人公の女子高生野球部マネージャーになって最初に何をしたか・・・ということですが、何と、この女子高生、まず、手始めに「マネージャー」の意味を調べたんですね。
これには私は率直に驚きました。
普通、日本の高校野球でマネージャーなんて言えば、「雑用係」という認識で疑いませんよ。
それを、まず、「定義を調べてみる」などと考えるところが斬新で、ハッとさせられました。
実際、「課長」に昇進したときに「課長」の定義を辞書で調べた人がいるでしょうか?

で、この少女は広辞苑を引いて、「マネージャーとは支配人・経営者・管理人・監督」、一方、「マネージメントとは、管理・処理・経営」であることを知る・・・と。
作者的には、この少女の勘違いを利用して、突き進むことを主軸に描いていくわけですが、私は決して、勘違いなどとは思いません。
つまり、こちらが、本来のマネージャーの姿であり、「マネージャー=雑用」と思い込む必要はないのではないか・・・と。

明日に続く。
                                         平太独白
by heitaroh | 2010-03-31 08:15 | 経済・マネジメント | Trackback(1) | Comments(6)
Tracked from Yan's diary at 2010-04-01 11:24
タイトル : 一気に読んでしまいました
この写真にちょっとビックリする方もあるかもしれませんが・・・。 カバーなしで読むにはちょっと恥ずかしいなと感じながら、一気に読んでしまいました。 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら 昨年12月が初版なんですが、私が手にしたのは第3版。 結構読んでいる方が多いようです。 ドラッカーを全く知らない読者も多いのかもしれませんが、 そんな方はどのような感想を持たれるのでしょうか? この本がきっかけとなり、マネジメント、組織、経営チームの...... more
Commented by 南の国の会社社長 at 2010-03-31 15:23 x
先日、日本に帰ったときにこの本を書店で見てよほど買おうかと思ったのですが、結局買いませんでした。マネージャーは、日本語で使われるときは、「野球部のマネージャー」というように地位が低いし、「タレントのマネージャー」というときも付き人的な感じですよね。でも会社組織的には、「課長」、「部長」などは英語でマネージャーということになります。ということで見れば、野球部のマネージャーは、部の運営を総合的な視点で仕切ってもよいということになりますね。ドラッカーは何冊か持っていますが、読まぬまま本棚の飾りとなっています。(笑)
Commented by へいたらう at 2010-03-31 16:17 x
< 南の国の会社社長さん

最近は日本の企業でも、役職を横文字で表したりして、偉いのか偉くないのかさっぱりわからない・・・というときがあります。
課長部長がマネージャー・・・ですか。
だったら、割と、日本的なマネージャーに近いんじゃないですか?(笑)。
それに、ドラッカー流に言うと、マネージャーは経営者・・・、つまり、社長ですよね。
でも、社長はプレジデントで、最近はCEOなどと呼ばれてるわけで・・・。

ややこしいったらありゃしない・・・と(笑)。
Commented by 南の国の会社社長 at 2010-03-31 17:13 x
海外では、社長はプレジデントとは言わずに、マネージング・ディレクター(Managing Director)、略してMDと言っています。ここにもマネージングという単語が使われています。マネージする役員という意味です。CEOはかなり大きな会社の場合ですね。中華圏では、「総経理」とか「董事長」とか言います。(董事長のほうがランクは上)
日常会話では、「ボス」と英語で呼ぶ場合もあります(石原裕次郎になった気分になりますね)し、中国語では「老板」(ラオパン)と呼ばれることもあります。「老板」というのは、漢字で見るとどうもかっこ悪いですが、ちなみに「妻」のことは「老婆」と言います。こちらもちょっと可哀想な漢字ですね。
Commented by ame-no-michi at 2010-04-01 11:23
私も読みました。
新入社員に読んでもらって感想を聴いてみたいと思っています。
Commented by heitaroh at 2010-04-01 16:16
< 南の国の会社社長さん

昔は社長のことは「プレジデント」と呼んでましたよね?
アメリカだけ?

以前、テレビで、ニューヨークの街角で大声で「プレジデント!」と叫ぶと何人の人が振り返るか・・・というのをやってまして、私はそれまで、「プレジデント」は大統領のことだとばかり思ってましたので、「社長」という意味もあると聞いて、驚いたのを覚えております。

「董事長」というのは、マンガ「島耕作」で読んだので知ってました(笑)。
アジアは本来、「老」という物を尊ぶ文化がありますから、それはそれで間違いではないのでしょうね。
日本だって昔は若年寄とか老中、家老なんて言ってたのに、いつのまにか「老」という言葉を悪い物として扱う文化が定着してしまったようですね。
Commented by heitaroh at 2010-04-01 16:17
<ame-no-michiさん

おお!貴兄も読まれましたか。
でも、これ読んでいるところを誰かに見られたら、完璧な変態扱いですよ(笑)。
<< 高校野球の女子マネージャーが読... 愛子さまのいじめ問題と学習院の... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
ライフログ
最新のコメント
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:13
おっしゃるとおり、悪人と..
by sakanoueno-kumo at 13:53
> sakanoueno..
by heitaroh at 11:42
案外、美魔女妻に叱られて..
by sakanoueno-kumo at 21:20
> sakanoueno..
by heitaroh at 19:43
だけど、黒木華ちゃんって..
by sakanoueno-kumo at 10:59
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:21
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:06
今は昔と違って、チームの..
by sakanoueno-kumo at 15:42
中村メイコさんの前日に八..
by sakanoueno-kumo at 15:31
> sakanoueno..
by heitaroh at 15:33
いわゆる「危機管理」と「..
by sakanoueno-kumo at 11:39
> sakanoueno..
by heitaroh at 12:58
あけましておめでとうござ..
by sakanoueno-kumo at 17:36
> sakanoueno..
by heitaroh at 16:54
検索
タグ
(67)
(56)
(55)
(53)
(50)
(46)
(43)
(42)
(42)
(36)
(33)
(32)
(31)
(31)
(30)
(28)
(27)
(27)
(26)
(26)
(25)
(24)
(24)
(24)
(24)
(23)
(22)
(21)
(21)
(21)
(21)
(20)
(20)
(19)
(19)
(18)
(18)
(17)
(17)
(17)
(16)
(16)
(16)
(15)
(15)
(15)
(14)
(14)
(14)
(14)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(12)
(12)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
カテゴリ
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧