花山大吉にみる近衛十四郎という役者とその時代 その4
先日からの続きです。

当時、大人気だったその「素浪人 花山大吉」ですが人気番組だったということもあったのか、結構、意外な役者さんも出ていましたね。
中でも、近藤正臣さんは、当時は、まだ、「柔道一直線」で人気に火が点く前でしたが、二度、出演しており、最初は、「狼を切って剣を磨いた孤高の剣士」、二度目は180度違って、「やたら、せっかちで喧嘩っ早い渡世人」の役でした。
もっとも、これが近藤さんだったとは、後に、再放送を見て初めて知りましたけどね。

ただ、どういうわけか、その辺から後はまったく番組に記憶がないんですよ。
で、思い当たるのが、途中から若くて可愛い、いわゆる、「現代っ子」と呼ばれる女性がレギュラーとして加わったことです。
私が今見ても納得できないと思うのが、この女性の設定でして、ミニの着物姿はまだ許せるとして、いつも、熊のぬいぐるみを持ってるんですよ。
いくら、娯楽時代劇でも、江戸時代にぬいぐるみは無いでしょ。
(しかも、大吉も、品川隆二扮する相棒の焼津の半次も、それ見て、普通に、「ああ、ぬいぐるみか・・・」ですからね。ちなみに、熊は当時は害獣ですよ。)
多分、子供心にも白けちゃったんだろうと・・・。

で、そんなこんなで見ていなかったのでしょうが、今回、改めて思ったことがあります。
昭和40年(1965年)10月に、このシリーズの前作である「素浪人 月影兵庫」の放送が開始された時点で51歳だった主役・近衛十四郎翁も、次作「素浪人 花山大吉」が始まった昭和44年(1969)1月1日には55歳となっており、現代ならば、まだまだ、老け込む年でもなかったのでしょうが、40年前の55歳ですから、やはり、当時としてはちと、遅すぎた桜・・・だったのかもしれません。

従って、近衛翁が満56歳の誕生日を迎える直前の昭和45年8月8日放送の第84話「地獄の槍が呼んでいた」辺りから少し滑舌がおかしくなり始め、夏八木 勲さんがゲスト出演した同月29日放送の第87話「命がけで黙っていた」に至っては、妙に顔に張りがないし、セリフはたどたどしいのが最低限で、さらに、座ったシーンばかりで、立っているときも木にもたれかかったまま動かないし・・・。
で、そのまま、同年の年末12月26日放送の第104話「男は笑って別れていた」で最終回に至ったことを思えば、つい、近衛翁の元気が良かったときの姿を当時、まだ元気だった自分の祖父母の姿と重ね合わせ、少し、しんみりしてしまいました。

その後、昭和48年に後継作『素浪人 天下太平』、さらに、次男・目黒祐樹と共演した『いただき勘兵衛旅を行く』と続くも、やはり、体力の衰えはいかんともし難かったようで、長男・松方弘樹主演の『徳川三国志』に出演した翌々年の昭和52年(1977年)5月24日、63歳で逝去・・・だとか。 
糖尿病だったそうですね。合掌。
続く・・・かも(笑)。
                                         平太独白

by heitaroh | 2009-05-26 17:44 | 文学芸術 | Trackback | Comments(8)
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Commented by 南まさと at 2009-05-26 20:07 x
初めまして、こんばんは。
先だってはブログにコメントをいただきありがとうございました。
実は、こちらの大吉関係の記事はずっと拝見していて、共感するところも大きく、毎回更新を楽しみに待っておりました。

さて、近衛さんは大吉の時にはすでに糖尿病にかかっていて、それがだんだん酷くなり、出番を減らさざるを得なかったためにお咲ちゃん登場となったみたいです。なので代わりのキャラとしてよっぽどインパクトが強くなければ・・ということでしょうが、ちょっとやり過ぎのような気がします。あと彼女の性格にどうしても馴染めません(^_^;

それにしても・・今東映チャンネルで「月影兵庫」も見ていますが、こちらの動きはとても身軽で、殺陣も大吉とは比べものにならない凄さです。大吉は近衛さんにドクターストップがかかって終了したとの事、もしご病気にさえならなければ・・とつい考えてしまいます。今更どうしようもありませんが・・・。

ただ、最終盤は殺陣が再び復活、最終回は50人近くと大立ち回りがあるそうです。プライドと気力で臨んだ結果らしいです。なのでファンとしては最終回まで見続けて、その気概をしっかり受け止めようと思っています。
Commented by heitaroh at 2009-05-27 15:42
<南まさと さん

既に、ご贔屓に預かってたんですね。
そうとは知らず、失礼しました。

>出番を減らさざるを得なかったためにお咲ちゃん登場となったみたいです。

そうでしたか。
あるいはそうかな・・・という気はしていたんですけど、登場してしばらくは、特に衰えは目に付かなかったので、必ずしも、関係ないんだろうなと思っておりました。
キャラを濃くしなければならないのはわからないでもないのですが、ミニスカートまでは仕方がないとしても、どうしても、ぬいぐるみは・・・。

>彼女の性格にどうしても馴染めません(^_^;

私もです(笑)。

>東映チャンネルで「月影兵庫」

東映チャンネルであってるんですか。
どこでやってるのか見たんですけど、見あたらなかったので・・・。
多分、我が家は東映チャンネルは見られないと思いますので、せめて、花山大吉の最終回を楽しみにしたいと思います。
Commented by 南まさと at 2009-05-27 20:27 x
こんばんは。再びおじゃまします。

>東映チャンネル
ケーブルテレビに入ってないことも多いみたいなので、どうしても見たい場合はスカパーに単独加入する方法もありますよね。(ちなみにうちは時代劇専門チャンネルも含めてスカパーe2で見ています)
けど、別にそこまでしなくても、大吉も以前東映チャンネルで放映し、その約2年半後に今回の放映になったので、兵庫もとりあえず時専にリクエストし続けていたら、同じように今回の放映が終わって数年後に、東映さんがフィルムを貸し出してくれそうな気がします(笑)

>花山大吉の最終回を楽しみにしたいと思います。
そうですよね。正直、日増しにやつれていく近衛さんを見るのは辛いのですが、なんとか頑張ろうと思います。
Commented by heitaroh at 2009-05-28 16:48
<南まさと さん

残念ながら、経済的に余裕がありませんので、気長に時代劇専門チャンネルで放送されるのを待つことと致します(笑)。

>日増しにやつれていく近衛さんを見るのは辛いのですが、

でも、この後、『素浪人 天下太平』、『いただき勘兵衛旅を行く』とまだ、丸一年くらい続くわけですよね。
あれだけの人気番組ですから、周囲が離さなかったのかもしれませんが、悪いと言っても、何とか、ごまかしごまかしやれる程度には、それなりにまだ余裕があったんじゃないですか・・・。

P.S もしよろしければ、アドレスを入れておいて頂けませんでしょうか?
当方としては、大体の見当は付くのですが、違う人だったら申し訳ないので・・・(笑)。
Commented by 南まさと at 2009-05-28 18:59 x
度々おじゃましてすみません(^^ゞ

アドレスの件気がつかなくて失礼いたしました(^_^;
こんなもんでよろしいでしょうか?

ところで
>この後、『素浪人 天下太平』、『いただき勘兵衛旅を行く』とまだ、丸一年くらい続く

ドクターストップがかかって大吉が終了したのが1970年末で、その後まる2年間療養されてたみたいです。(その間ちょこちょこと他の時代劇にゲスト出演もされていますが、殺陣シーンもほとんどなくてめちゃ痩せてらっしゃいます)
で、健康状態が回復して天下太平が始まるのが1973年4月から、ということで。
最近の大吉は、殺陣シーンもロングカットや後ろ姿は吹き替えになってしまって・・やっぱり辛いです・・・と言いつつ見るのですが・・・(^_^;
Commented by heitaroh at 2009-05-28 19:55
<南まさと さん

お手数おかけします(笑)。
また、拝見させて頂きますね。

>その後まる2年間療養

そうだったんですか。
確かに、言われてみれば、そうですよね。
大吉の終了が70年の年末ですから、よく考えたら、次作の放送開始までには丸二年あるわけで。
見落としておりました。

確かに、殺陣の時は「こういうカットが多くなるんだろうな」とは思ってましたが、良い時を知っている分だけ、こみ上げてくる物がありますね。
Commented by トチ at 2011-04-26 00:10 x
突然で

月影兵庫はよかったなあ
殺陣がすばらしい

共演の品川隆二を見て両親が驚いておりました
二枚目がコミカルやってると

十四郎、続きシリーズの花山大吉では、元気ない年寄りのようになっていたのに驚きました

品川隆二さんは80歳でご健在

昔々、シリアス二枚目演技時代の映画を見たような記憶がうっすらと
Commented by heitaroh at 2011-04-26 21:46
< トチさん

月影兵庫の殺陣は確かにすばらしい印象に残ってます。
以前も言ったのですが、私には斬り終わったときのカットは長嶋茂雄選手がフルスイングしたときを思い起こしました。

品川隆二と近衛十四郎という本があると聞きましたが、すでに絶版になっており、かなり、高い金額が付いていましたので見送りましたが、機会があれば是非、見てみたいと思っております。

ちなみに、拙稿はいくつかの回に分かれておりますので、近衛十四郎のタグをクリックしていただければ見れるようにしていたと思いますので、よろしければどうぞ。
<< 十年一日のハウステンボスの無為無策 監督業というものの哀しい現実と... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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